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作者:四代目スレ196氏
投稿日時:2007/09/09(日) 03:15:16
備考:千早の運命やいかに。


196 :KOUTORI委:2007/09/09(日) 03:15:16 ID:RwBWpANO
 新興の会社と言うのは、良くも悪くも様々な噂を産みがちである。
 とくにこの会社は、社員はおろか出入りする人間の九分九厘が女性なのだから、それこそ噂には事欠かない。
 笛見商事。誰が呼んだか通称・フェミ商事――

「ふ~、」
 朝の出社ラッシュが一段落すると、受付係の由里香はイスの背にもたれて首を一度回した。
 今日はいつもの二倍は忙しかった。理由は簡単である。相棒の千早がいまだに出社していないからだ。
 普段からギリギリに出社してくる子だったが、今日はすでに一時間を超過している。
 そのうえ連絡すら無いとはどういう事だろうか。
「もう一度きちんと指導しなくちゃ」
 そんなことを考えていると、目の前に二つ並んだ自動ドアの奥のドアが開くのが見えた。
 慌てて営業用の笑顔を作り出迎えの姿勢に入ると、改めて訪問者を観察する。
 年齢は30歳前後だろうか。柔和な笑みを湛えた見るからに人の良さそうな男だ。
 初めて見る顔だった。
 もっとも、この会社に二度と来たいと思う男はいない。
 必然的にここを通る男が新顔になるのを受付を務めて3年目になる由里香は知っていた。
 男が手前のドアを抜け、フロアに一歩足を踏み入れる。
 と、フロア全体の空気がピンと張り詰めた物に変わった――ように由里香は感じた。
 眼前の男は相変わらず微笑みを浮かべたままこちらに一礼をする。見た目の印象はやはり人の良いサラリーマンだ。
 だがしかし、由里香の本能は警告を鳴らしていた。
『この男は危険だ』
 由里香は、カウンターの下に設置された非常ボタンにそっと手を伸ばした。

「ん?」
 室内に鳴り響く警報に、警備室長の果歩は読んでいた女性週刊誌から顔を上げた。
 場所を確認するとどうやら受付のようだ。
 果歩は雑誌を机の上に置くと、受付を映したモニターに目を向ける。
「んん?」
 モニターに映っているのは、普通のサラリーマンだった。それも善人そうな。
(警報機の故障かしら?)
 いや、もしかしたらここからは見えない所に凶器でも隠し持っているのかもしれない。
 そう考えじっとモニターを凝視すると、男が懐に手を入れた。
「お!」
 思わず声が出た。身を乗り出して顔をさらにモニターに近づける。
 しかし、現れたのはやはり普通の名刺入れだった。
(警報機の故障ね。)
 椅子に腰を下ろすと再び雑誌に目を通し始める。
「室長! 見てください!」
 引き続きモニターを見ていた部下の声に促され、今一度モニターを見つめた。
 握手をしていた。
 恐らく差し出された名刺を受け取りに行ったであろう左手を、両手でしっかりと握られている。
 それだけではなかった。受付嬢の体が小刻みに震えているのである。
 受付後方から訪問者を映す形になっているこのカメラでは、受付嬢の表情までを映し出すことは出来ない。
 果歩はこのカメラの音量を上げた。
『あ、あぁっ、んっ!』
 途端に警備室内に女性の艶っぽい声が流れる。
 明らかにあの時の声だ。
 顔を赤らめ俯く者。互いに顔を見合わせる者。モニターを食い入るように見る者。室内の反応は様々だった。
 果歩も口を半開きにさせて呆然とモニターを見つめるしかなかった。
 モニターの中では男の手が滑るようになめらかな動きを見せ、女性の嬌声はいよいよクライマックスへと達していった。
『んん、んふ、あっ! んああああぁ!!』
 ビクビクッと、ひと際大きな痙攣をして女性は崩れ落ちた。
 警備室内はしんと静まり返っている。
 ゴクリと誰かが生唾を飲み込む音が聞こえた。否、もしかしたらそれは自分かもしれない。
 手の中にあった雑誌は既に足元に落ちていた。
 手を撫でただけで女性一人を昇天させた男は、カメラの存在に気付くと、変わらぬ笑顔のまま頭を下げてみせる。
「――っ!! 美紀、すぐに全てのドアをロックしなさい!」
 それを見て我に返った果歩は、未だに放心状態にある部下達に指示を飛ばした。
「ゆかりは今いるお客様を裏口から避難させるように連絡して! それと佳織!
 ――迎撃部隊に出動命令を出しなさい」


199 :KOUTORI委②:2007/09/09(日) 22:36:19 ID:RwBWpANO
「だから! そんなのはあんたの所の責任でしょうが。そっちでなんとかしなさいよ!」
 奈津子は電話口に向かって罵声を浴びせかけた。
「まったく! 使えない男」
 乱暴に電話を切ると、苦虫を噛み潰したような顔で呟く。
(本当に男なんてこの世からいなくなっちゃえば良いのに)
 どうにも腹の虫がおさまらない。とりあえず一服しよう、とタバコに手を伸ばすと傍らの携帯が鳴った。
 液晶画面に映し出された発信元を見て、思わず頬が緩む。
「千春――」
 斜め後ろに座る相棒の方へ振り返ると、相棒はパソコンと格闘していた。
「え~っと、シフトキーを押しながら……C、a、p、s……L、o、c、kキーを……」
 視線をマニュアルとキーボードとモニターの間で右往左往させている。
 そのキーボードの横では彼女の携帯が鳴り続けているのだが。どうやら彼女は鈍いらしい。
「おい、スクランブルだよ」
 奈津子は手近なところにあったファイルで千春の頭を小突いた。
「え? 奈っちゃん……あ、本当だ」
 ようやく気付いた千春は携帯を手に取り呟いた。どこまでもマイペースな性格である。
 そんな態度にも慣れた様子の奈津子は「ほら、行くよ」と千春の腕を取った。
「課長! 辻本奈津子と小早川千春“営業に”行ってきます!」

「な、何なのよ。この男は……」
 奈津子と千春が自分達のオフィスを出る頃、男と対峙していた洋子の口から思わず弱弱しい言葉が漏れた。
 男の足元には既に数人の女性が転がっている。残るは自分と、両脇にいる2人の女子社員のみだ。
「主任、どうしましょう?」
 脇にいた女子社員もまた、動揺した様子で洋子の方に顔を向ける。
 今までだってこういう事はあった。複数で来たこともあったし、熊のような大男が来たこともあった。
 それでもその都度、自分達はその男達を返り討ちにしてきたのだ。それも1人の負傷者も出さずに。
 自分達の強さには自信があった。そう言った驕りがあったのかもしれない。初動で半数程しか集まらない誤算もあった。
 それにしても――この男は異常だ。
 だがしかし、このまま男を通す訳には行かない。この会社には公にされてはいけない秘密があるのだ。
「辻本さんと小早川さんは? まだ来ないの!?」
 男に視線を向けたまま、脇にいる女子社員に訊く。
「まだ……見えません」
 後ろを振り返り長く続く通路の先を見つめた女子社員は、そこに人影がないことを認めると力無く答えた。
(せめてあの二人がいてくれたら……)
 部隊内でも1,2の実力を争う二人がいてくれたら、状況も変わっていただろうか。
 しかし「たられば」を考えていても始まらない。洋子は今一度、木刀を握り直した。
「3人で一斉に行くわよ」
 迎撃部隊の主任として、気弱な姿は見せられない。洋子は先陣を切って男へと向かって行った。両脇の女子社員もそれに続く。
 まずは剣道有段者の自分が出来るだけ手数を出して、この男の動きを封じる。
 その隙に2人掛かりで攻めてもらえば、なんとかなるかもしれない。
 悪くない考えだった。悪かったのは対峙する相手だ。
 最低限の動きで3人の突進を交わすと、男は3人の後ろに回り込んだ。
 それに反応した洋子は前回りして前方に逃れ、なんとか体勢を立て直すが、
 反応の遅れた2人の女子社員は、男に対して無防備な背中を晒すことになった。
 男はその2つの背中を両手の人差し指でつーっと撫で上げる。
「んぁあっ!」「はぅっ!」
 ビクリッと体を震わせ、至極の快感に顔を歪めた2人が前のめりに倒れていく。
「チィッ!」
 とっさに木刀を横薙ぎに払ったが、慌てていたせいか予想以上に大振りになってしまった。ぐらりと洋子の体勢が崩れる。
 洋子が体勢を立て直すよりも早く懐に入り込んだ男は、洋子の下腹部にそっと掌を当てた。
「あ……あぁっ!」
 瞬時に今までに感じたことも無い多幸感が全身に襲い来る。
「く、ぅぅっ……」
 洋子は手にした木刀を床につき、何とか耐えようと試みるが、とても耐えられるものではなかった。
「は、あああああああああん!!!!」
 ぷしゃっと股間から潮が飛び散った。
 快感によるものか、はたまた敗れたことに対する悔しさからか、目元から一筋の涙が流れる。
 プルプルと震えていた膝をガクリと折ると、洋子はその場に膝をつき、うつ伏せに倒れていった。
 
 通路の奥から2つの足音が聞こえてきたのは、ちょうどその時であった――


205 :KOUTORI委③:2007/09/11(火) 05:48:23 ID:0ExZQTdq
「主任!」「洋子さん!」
 2つの足音が駆け足に変わる。
 普段の制服から、迎撃部隊の装備に着替えた奈津子と千春だった。
 装備と言っても前面に軽量の防具と、動き易いように深いスリットの入ったスカートに穿き替えただけなのだが。
 ただし2人とも、その手にはしっかりと木刀を握っている。
「千春……どうも今までの男達とは違うみたい」
 惨憺たる状況だった。すでに何人もの仲間達がこの男によって倒されている。
 少なくとも、奈津子はこれまでにこんな光景を目にしたことは無かった。
「久々にアレ、やろっか」
 そう言って奈津子は千春の方を見た。千春も黙って頷く。
 個々人でも部隊内で1,2の実力を争う2人だが、特筆すべきはそのコンビネーションの良さである。
 技の千春と力の奈津子。スタイルの違う2人が絶妙のコンビを見せることで、その強さは3倍にも4倍にもなった。
 今まではそんなコンビを使うまでも無く男達を撃退してきた2人だったが、どうやら今回の相手はそうもいかないらしい。
「じゃあ――行くよ!」
 寸分違わぬ一気の踏み込みを見せ、男に肉薄する。千春が退けば奈津子が圧し、奈津子が退けば千春が圧す。
 申し訳無いが、先程の3人とは比べ物にならない見事な連携であった。
 流石の男も自分から攻めに転じること叶わず、防戦一方となる。
 千春の刀を特製のビジネスバッグで受けた時、千春の顔を見て男ははたと気が付いた。
「おや? 貴女は今朝の……」
「えっ!?」
 突然掛けられた言葉に千春の手がほんの一瞬止まる。
 本当に、ほんの一瞬。一秒にも満たない間だ。だが、相手が実力者であれば十分な間であった。
「馬鹿、千春!」
 それに気付いた奈津子がとっさにフォローに入る。しかし、これが逆にいけなかった。
 今までの絶妙なタイミングでの攻めに狂いが生じた。
 男は強引に振りに来た奈津子の刀を上に弾くと、がら空きの奈津子の胴に手を添えた。
「しまっ――はぅ!」
 奈津子の体が雷を受けたように痙攣する。
「奈っちゃん!」
 千春は木刀を体の前に掲げながら後方に跳躍し、男から距離を取った。
「く、ふ~ぅん」
 すとんと床に膝をつく奈津子。男はそんな奈津子に背を向け、千春をまじまじと見つめた。
「いや、失礼。貴女が今朝お会いした女性にあまりに似ていたもので」
 この場にそぐわない、緊張感の無い声で男は言った。顔には申し訳無さそうな笑みまで浮かべている。
 それとは対照的に千春の表情は強張っていた。相棒の奈津子が倒れたから、という訳ではなさそうだ。
「……そんなに、私とその女の人は似ていたんですか?」
 顔をやや下に向けながら、消え入りそうな、か細く震えた声で男に尋ねる。
「は? えぇ、そうですね。お顔はそっくりです。ただ――」
 千春は男のその言葉を聞きながら、自分の脈拍が急激に速くなっていくのを感じていた。同時に意識もぼんやりとしてくる。
「――髪の色が違いましたね。貴女は綺麗な黒髪ですが、その女性は茶色く染められていました」
 ドクンッと一際大きく心臓がなった。自分にそっくりで茶色い髪。
「その、、女の人とは、いったい何を?」
 ここに来てようやく男も彼女の様子の変化に気付いたようだ。何故この状況下で自分達はこんな会話をしているのか?
 とは言え、尋ねられたからには返さないのも忍びない。
「ここまでの道案内をして頂いたのです。何でもその女性はここの受付嬢だそう――」
 受付嬢、と口に出した瞬間。女性を取り巻く空気が変わった。極めて禍々しい。一言で表すのならば、『殺気』。
「えーと、いったいどうされました?」
 これには男も狼狽した。他愛も無い会話から、突然殺意が自分に向けられたのだ。
 千春は顔を上げるとキッと男を睨み付けた。
「それで! その女の人――千早ちゃんは今どこにいるんですか!?」
 普段の彼女を知る者ならば卒倒しかねない、般若のような険しい表情だった。
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【2011/08/25 00:51】 | #[ 編集]















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