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作者:初代スレ523氏
投稿日時:2006/04/17(月) 02:18:31
備考:単発とはいえしっかりしたストーリーに、クレイさんも大絶賛。

「ったく、ユラの奴‥‥なんでこんな面倒なことを考えるかねぇ」
 ある小さな町。盗賊退治の依頼を受けた二人の片割れ、大柄な男はそう独り言をこぼした。
ユラ――相方の男は、今は盗賊が根城としている屋敷に「囚われて」いる。もちろんそれは見せかけ。
予定の時間に合わせて中で混乱を起こし、そこにガルト――この体格の良い男――が切り込む、
という算段だ。本来ふたりの実力をすれば田舎の盗賊ごとき、正面からで十分なのだが、
ユラがやたらとこの策にこだわったのだ。
「‥‥どうせ名のある剣士でもいるって話を聞いたんだろうけどよ‥‥ま、いいけどな。
とりあえず明日の夕方まで、あいつの無事を祈りつつ――祈る必要もねえけど――酒でも飲むとするか」

* * * * *

 屋敷の広間。どう見ても堅気には見えない男達――中には女も見えるが――の輪の中心に、
黒いローブ姿の男が縛られたまま床に座らされていた。そう、ここが件の盗賊の根城であり、
縛られているのが件の「ユラ」だ。感情の感じられない顔と言い、華奢な体つきと言い、
線の細い印象を受ける。が、その横に投げ出された剣――盗賊共に武装解除されたのだろう――は、
持ち主の印象にはおよそ不釣り合いなほど長い曲刀だ。
「ふぅん、お前が捕虜かい。ふふふ、なかなかきれいな顔をしているじゃないか」
 広間の正面に立つ三十路前後の女が、捕縛された男のあごをくいっと持ち上げ、そう笑った。
その身体は豪奢な宝石で飾られ、女の下品さを際だたせている。いや、決して不美人ではない。
むしろ美貌と言っていい。だがそのいかにも男好きといった容貌や過剰に色気を意識した振る舞いは、
とてもではないが上品とはいえない。
「リザーナ」
「ここに」
 応えたのは、捕虜を囲む中にいた女。
(――これが〈毒蛇〉のリザーナですか)
 ユラは目だけでその相手を見た。
 たとえるなら雌豹のような女。流れるような黒髪、鋭い眼、身体の線を隠そうともしない軽装の
――むしろほとんど装飾品に近い鎧からは豊かな乳房と深い谷間、引き締まった腹筋が見える。
防具に露出が多いと言うことは、それだけ身体能力に自信があると言うことだろう。紅い舌が、
淫らとしか言えない仕草で美しい唇を舐めた。
「リザーナ、最近の働きは大したもんだねぇ。
褒美といってはなんだけど、その男、しばらくお前に預けるよ。好きにしな」
「はっ。ありがとうございます」
 そう頭を下げると、リザーナと呼ばれた女はにたりと笑った。
(‥‥あとでお手合わせ願いますよ、リザーナさん)

* * * * *

「さっさと入りな‥‥ふふっ」
 女にせっつかれるように、ユラはその部屋に連れ込まれた。手は後ろ手に括られているが、
その他は自由にされている。
「お、おかえりなさいませリザーナ様!」
 女が部屋に入ると、せっぱ詰まった声が出迎えた。そしてそれに遅れまいと、同じ挨拶が
輪唱のように続く。薄暗い部屋の中には半裸あるいは全裸の男が十人近くいた。若い。
十代の半ばから後半といったところだろうか。
(‥‥ハーレムですか‥‥良い趣味してますねえ‥‥)
 部屋の女主人は男達に防具を外させ、ゆったりとした部屋着を羽織ると見るからに豪華なソファに
腰掛けた。商人から奪い取ったのだろうか、ソファには猛獣の毛皮が敷かれている。グラスにワインを
注がせると、それをあおりながらワインに劣らず真っ赤な唇を開く。
「その坊やの服も脱がせなさい――そうだ、坊やの名前は?」
「‥‥ユラです‥‥――?」
 ユラは渋々答えてやると、ふと痛みを感じて下を見た。‥‥どうやら焦った少年が、
ベルトの金具を引っかけてユラの脇腹に小さな傷を付けたらしい。
「‥‥? 何かあったの?」
「いえ、ちょっとした傷が――」
「あ、あ‥‥ひ‥‥」
 無造作にユラが答えかけると、傷を付けた少年が途端に震え始めた。その反応に女の目が
すぅっと細くなる。ソファから立ち上がると、ゆっくりと歩み寄り――
「傷‥‥ね。ルド? どうしたのかしら?」
「ひぃ‥‥お‥‥お許しを‥‥」
 あごを捕まれ、涙声になる「ルド」と呼ばれた少年。
「ユラは姉御から預かったお客人よ? そのお客に傷を付けた子には‥‥お仕置きが必要よねぇ?」
紅い爪が少年の首筋を這う。
「あ‥‥あ‥‥」
「お前は――用無しよ」
――ゴギッ!
鈍い音が響くと、哀れな少年の首はあり得ない方向に曲がっていた。

* * * * *

「あひぃっ! あはぅ、っく、あああっ、んはあぁぁぁああ!!」
 薄暗い部屋に激しい淫声が響く。
「は‥‥あぁぁっ! す‥‥すご‥‥い‥‥! 奥まで‥‥当たって‥‥! ひぃ、ひああぁ!」
「――ここ、ですか?」
「ああああっ! そこ、そこぉっ!! 突いて、ユラ、もっと、――っくぅぅう!!」
 黒髪を振り乱し、半狂乱になって悶え狂うのはこのハーレムの主、リザーナ。
彼女四つんばいにさせて貫き、絶叫させているのは「客人」であるユラ。線の細い容姿からは
想像もつかないほど、彼は巧みにリザーナを貫いた。
 ハーレムの少年達は、部屋の隅に固まって成り行きも見守っていた。リザーナは「客人」を
傷つけたという名目でルドを「処分」したが、それは彼女の気まぐれに過ぎないと誰もが知っていた。
ほんの少しでも気分を害せば、躊躇なく殺される――さらわれ、「飼われて」いる彼らは、
多くの仲間達の運命からそれを学んでいたから。
 そして、その「客人」もおそらくその運命から逃れられまい――彼女を満足させることができず、
無惨な最期を遂げるだろうと思っていた。だが。
「か、固い、太いわ、すご‥‥い‥‥! あ、あたしが、こんな‥‥に‥‥!
またイく、ああ、イくぅぅうう!! あはぁああああ!!!」
「素敵ですよ、リザーナさん‥‥もっとイってください‥‥胸はどうですか‥‥?」
あいかわらず表情を浮かべずに、ユラは女を抱く。女を後ろから抱きかかえるようにして貫きながら、
片手で豊かな胸を揉みしだく。汗に塗れた肌がぬめり、固く尖った乳首が手のひらを刺激する。
「あぁあ! おっぱい、もっと、ああ、もんで‥‥あくっ!!
こ、壊れる――イく、イく、イく、――んああああぁぁぁぁあああぁあ!!!」
(久しぶりですね‥‥こんなにイイ抱き心地は‥‥。ふふ、僕としたことがのめり込みそうですよ、
リザーナさん。でもまあ、そうも言ってられませんけどね)
 緩急をつけたピストンにひたすらイき続ける女を楽しみながら、
ユラは明日の予定に思いをめぐらせた――。

* * * * *

 翌日。リザーナは激しすぎる夜を過ごし、昼前だというのに泥のように眠っている。
ユラがその間、もちろん何もしていないわけはない。
 彼女のハーレムの少年からこの屋敷の構造を聞き、奪われた自分の剣をひそかに回収した。
本来ならこの次点でリザーナを始末すれば話が早いのだが、ユラにとってそれは最後だ。
この地方の剣客に知られた女性剣士、〈毒蛇〉の名でも知られたリザーナ‥‥勝負したい。
いや。感情をほとんど顕わにしないユラにとって、ただ一つ心躍るのは名のある剣士と
殺し合うことだけだ。名声には興味がない。ただ、自分の力を知りたい、測りたい。
とにかく、相棒がやって来るのは今日の夕暮れ。それまでにある程度の準備をして、
そのあとメインディッシュを平らげ、まぁ‥‥あとは相棒に任せてもいい。どうせガルトは
「悪党を退治する」のが楽しいのだから、獲物が多くても文句は言うまい。

* * * * *

「火事だー!」
「火がー! 誰かー!!」
約束の時間。盗賊達の屋敷の数カ所で、同時に火の手が上がった。誰がやったのかは知れたこと。
リザーナが眠り込んでいる隙に懐柔したハーレムの少年達だ。彼らは小間使いのような役割もあったため、
屋敷内を移動するのに支障はなかったからだ。
「お、おい、なんだ、どうなってんだ!?」
「敵か!?」
 統率が取れているとは言い難い男どもが右往左往する。
「ちっ‥‥役に立たない連中ね! 騒ぐんじゃないわよ、分担して消しにかかりな!
お前ら! ぼさっとしてないで襲撃に備えろ!」
 広間で烏合の衆を指揮するのはリザーナ。一喝に怯えたのか、盗賊達はなんとか冷静さを
半分ほど取り戻して消火と警戒に当たり始める。
「姉御は無事かしらね‥‥ったく、町の連中も弱いくせにしつこいったら――?」
「リザーナ様! お部屋からも火が!」
「なんですって!?」

「遅かったですね、〈毒蛇〉さん」
「‥‥その名を知ってるとはね‥‥ユラ‥‥そう、あんたが‥‥」
 待っていたのは煙と炎ではなく、黒いローブに身を包んだ男だった。
そしてその腰には、取り上げたはずの曲刀。
「ええ、もうすぐ僕の相棒がこっちに来るはずですから、その準備です。――あ、来たみたいですね」
入り口の方がにわかに騒がしくなり、金属音と人間の怒号と悲鳴が響いてくる。
「ちっ‥‥陽動か‥‥こざかしい。
これだけの騒ぎを起こしてくれた以上、残念だけど――死んでもらうわ」
 チキリ、と女の剣が小さな音を立てる。
「ええ、こちらとしてもそのつもりです。
まあ、僕たちの邪魔はしない、悔い改める、というなら、肌を重ねた縁で逃がしてあげてもいいんですよ?
正直、あなたほどの女性を斬るのはちょっと惜しいですし」
 相変わらず感情を感じさせない声。もっとも、「惜しい」と言っても本心は殺し合いを
楽しみたいのだろうが。その言葉にリザーナはどす黒い笑みを浮かべる。
「ふふ、奇遇ね。あたしも同じく、よ」
 ユラが曲刀に手を掛ける。
「――つまり」
「殺し合い、ね」
 冷たい殺気を身にまとい、二人は対峙する。
 ザリッ。
 リザーナの足が、半歩にじり寄り――凄まじい瞬発力に激烈な殺気を載せ、剣が空を裂く。
飛び下がるユラに向け一瞬の停止もなく踏み込んでそのまま斬り上げ、さらに下がるユラを貫く
――はずだったが、紙一重でユラが左に避ける、と見るや彼女は大きく跳んで距離を取った。
「一対一の勝負を仕掛ける変なことをするだけはあるわね‥‥ふふ‥‥抜いてもいいのよ、その剣。
ちゃんと殺し合いましょ」
「‥‥そうですか、じゃあそうさせてもらいます」
 柄に掛けた手が強く握りこまれる。
 ザリッ。
 ユラが半歩踏み出す。リザーナはニィっと笑うと、剣を構え――
――ギャリィッ!
「!!」
 耳障りな金属音が響く。リザーナがかろうじて鍔で止めたことを確認すると、
ユラはわずかに引いて凄まじい速さで縦横に斬りつける。そしてそのスピードに慣れたのか、
最初は圧倒されていたリザーナの剣が徐々にそれを効果的に受けてゆく。
そして、じりじりと攻守が入れ替わり、防戦に転じようとした瞬間、
ユラは大きく跳んで再び距離を取り――

――チンッ。
――ユラの剣は澄んだ音を立てて再び鞘へと戻った。そしてその手が刀の柄から離れ、
殺気が霧散する。女が嗤う。
「あらあら、たしかにいい腕だけど、もう終わり? ふふっ、それもしかたないわね。
あたしのカラダを味わったんだもの‥‥オトコにこのカラダが斬れるはずないわよ。
さあ、ここまでね。あたしを悦ばせてくれたお礼に、楽に死なせてあげるわ‥‥」
 驕慢、色欲、陶酔、嗜虐。ユラは心底呆れた口調で応え、
「――もう少しできる剣士だと思ったんですけどね‥‥ちょっとがっかりしましたよ、リザーナさん。
じゃ、もう僕は行かせてもらいますから」
 そう言って無造作に女の横を通り、すれ違ってゆく。
「何言ってるの? ここで終わりだって言ってる――のに――えっ‥‥?」
 彼女の剣が、刀身の真ん中から斜めにずれ、落ちた。
「‥‥なっ――!」
 彼女の驚きの声に振り向きもせず、ユラは平然と足を運ぶ。
「ちょっと‥‥え‥‥? あ‥‥!?」
 手に感じていた剣の重みが消える。右手を見ると、手首に赤い線が現れ、ずるりとその先がずれた。
「て、手が――! あ、ああっ!!」
 ぼと。ぼとり。右手が、次いで左手が落ちる。両肘がぱっくりと裂け、落ちる。
二の腕に細い筋が現れ、落ちる。切り口からは鮮血が吹き上げ、あたりを染めてゆく。
「ヒィ――い、いや、どうして――! か、かふっ‥‥う、う‥‥そ‥‥」
 すっぱりと滑らかな切り口を見せ、胸を護っていた軽装鎧が落ちる。見事な張りの乳房、
昨晩ユラに揉ませていた淫蕩な乳房が露出し――赤い線が何本も交差し――
「む、むねが――からだ――あたしのカラダが――」
 一瞬の間に、彼女はようやくすべてを悟った。何が起こったのか、ではない。
次の一瞬に起きる運命を悟った。それでも、その一瞬のうちに彼女は極限の絶望を味わった。
多くの男を狂わせてきた淫美な肉体が、醜く――いや、芸術的な太刀筋で斬り刻まれ、
そして、死――死ぬ。このあたしを斬る、この身体を斬れる、そんな、そんな男が――!
 張りつめた乳房に這う線から、紅い液体がじわりと溢れる。そしてそれを皮切りに、
彼女の上半身を縦横無尽に走る紅い線からそれぞれに、真紅の液が流れ――
「た、たすけ――いや、し、死にたく――」
ブシュウゥゥゥッ!
 悲鳴と同時に、ほとばしる血潮は全身から勢いよく吹き出し、傷一つ無かった彼女の肉体を
真っ赤に染めてゆく。
「ああぁぁっ、だ、だれか、たすけ‥‥こん‥‥な‥‥!!」
コンナトコロデ死ニタクナイ
モット殺シタイ
  モット抱キタイ
    モット抱カレタイ
       モット――
「ひいぃぃいぎゃあああぁぁぁ――‥‥あ、あ゛、あ゙ぐぁ‥‥ぉ‥‥」
 絶望の悲鳴は濁った声に代わり、そして途切れた。
 ドサドサッ、グチャ、ドチャ、ドサッ――
 美しかった身体がズタズタの肉となって崩れ、そして傷のない頭がその上に落ち、
上半身を失った脚が倒れた。それが肉欲と自分の外面の美しさだけに囚われ続けた女剣士の最期だった。
 背後に断末魔と肉塊の崩れる音を聞きながら、ユラは相変わらず感情を感じさせない口調で呟いた。
「そうそう、リザーナさん。剣技は僕の足下にも及んでなかったですけど、体の具合はなかなかでしたよ。
――じゃ、地獄で悪魔にでも抱かれててください。いずれまた、そっちで逢えるかも知れませんね」
肉欲に取り憑かれた女剣士には、多少の慰めになる言葉だったろうか。

 ユラがリザーナを屠ったころには、既に邸内の戦闘はあらかた終わっていた。中央の広間には
そこかしこに死体が転がる。無論ほとんどが男だが、中には女の姿もいくらかある。だが、ガルトの剣は
一切の躊躇を見せなかったのだろう。肩口から腰まで斬り裂かれているもの、細いウェストで
真っ二つになっているもの、股間からのど元まで斬り上げたとしか見えないものなど、
女だからとためらった形跡は全くない。
 一対一を得意とするユラに対し、ガルトは対集団戦となると鬼神のごとき勢いを見せる。
ここの死体の群など、おそらくあっというまに築かれたものだろう。「女でもためらわなかった」と
いうよりは、性別など気にするまでもなく「敵」としてしか認識しなかった、と言った方が適切かも知れない。
「この様子だと、もう僕の出番はないみたいですね‥‥――?」
 石造りの廊下の奥、倉庫のようなところから。何やら気配がする。ユラは慎重に歩みを進め、
その内部をうかがえる位置まで近付いて聞き耳を立てた。

* * * * *

 雑物が溢れる倉庫のような部屋。おそらく、戦利品の貯蔵庫だろう。その中に女はいた。
「ダーシャってのはあんたか? 悪いがここまでだ」
「ちっ、だらしのない連中だね。時間稼ぎにもなりゃしない‥‥。そうさ、あたしがダーシャ。
ここの連中を仕切ってたんだけどね」
 ややハスキーな低めの声で、ダーシャと呼ばれた女は忌々しげに答えた。襟元がヘソまで深く切れ込んだ
ゆったりした服をまとい、髪や首、耳、あるいは手首や腰にいやというほど宝飾品がまとわりついている。
過ぎた装飾が彼女の趣味の悪さと貪欲さを示しているが、濃厚な色香という点では似合っているとも言える。
「‥‥ここがてめえらの宝物庫、ってわけか。
けっ、馬鹿みてえに貯めこみやがって‥‥町の連中が弱るわけだ」
「――町の奴らに雇われたのかい?
なぁんだ、あいつら‥‥くくっ、もう絞り尽くしたかと思ってたんだけどねぇ‥‥
あんたみたいな腕利きの剣士様を雇えるだけの金があったとはね。だけど大した額はもらってないだろ?」
「‥‥」
「ふふふ、図星って顔だね。‥‥どうだい、ものは相談だけどさぁ――」
 そこで言葉を切ると、女首領は腰をくねらせながらゆっくりと歩み寄る。
そして左腕をガルトの首に絡ませ、右手でそのヘソのあたりをなでるようにしながら、ねっとりと囁いた。
「‥‥どうだい、この部屋のお宝、あたしと山分けしないかい?
連中の依頼料なんて霞んじまう程度の額にはなるよ?」
「‥‥俺が金で釣れると思っているのか?」
 濃いアイシャドウで彩られた気怠げな眼が暗い光を見せる。
「‥‥くっくっ‥‥ふふふふ‥‥雇われたくせに偉そうなこと言ってんじゃないよ。
金で動かない人間がいるとでも言うのかい? ‥‥それにねぇ‥‥」
 ヘソのあたりをなでていた手がゆっくりと下りてゆく。
「あたしの話に乗ってくれるならさぁ‥‥こっちも満足させてやるよ。
‥‥これでも町の連中に義理を立てるかい‥‥?」
「フン――そこまで言うなら、満足させてみろ」
 静かにそう言うと、ガルトは一気にダーシャの唇を奪った。女は舌を絡ませてそれに応えながら、
逸物を厚手の生地のズボンから取り出し、指先でそれを巧みにしごき上げる。
「ふふっ。なかなか立派じゃないか、あんたの」
 そう言って下品な笑みを浮かべると、ダーシャは跪いてガルトのそれをためらうことなく口に含んだ。
半勃ちのそれを喉奥までくわえ込み、舌で巧みに刺激しながら頭を前後させる。
 ‥‥じゅぶっ、じゅぐっ、ぬぷっ、じゅくっ‥‥。おそらくわざとだろう、卑猥な音が
石造りの倉庫に響く。その刺激に、ガルトの分身は見る間に固さと大きさを増してゆく。
「――ぷはっ。あぁ‥‥でかいじゃないか‥‥。こんなにでかい男、うちの連中にはいないよ‥‥。
ふふ、こんなので突き上げられたら子宮が壊れちまう‥‥」
「休むな」
「あぁん‥‥わかってるよ。‥‥はむ‥‥ん」
 亀頭をくわえ込み、舌を回転させて攻める。かと思えば、根元から鈴口まで、舌の先を這わせて刺激する。
(ちっ‥‥上手いな、このアマ‥‥。だが――本気で、これで俺が落ちると思ってんのか?
俺がこいつをヤったあと、気が変わる――そんな風には考えねぇのか?
‥‥いや、そんなハズはないな。となると、時間稼ぎ、か)
 警戒、あるいは「仕事」に出ていた連中が帰ってくるという可能性もあるかもしれない。
だが、邸内にはまだユラがいる。あいつに任せておけば背後の心配はあまりないだろう。
なら、しばらくこの女で遊んでやってもいい。
「胸も使ってみろ」
「んふふ‥‥いいよ」
 ダーシャは肌を顕わにすると、しなやかな身体を惜しみなく見せつける。
たっぷりと量感のある乳房を揉みしだき、そこにガルトの肉棒を挟み込むと、巧みにそれをしごき上げる。
熱く張りつめた亀頭が谷間からのぞくと、その鈴口を舌先が襲い、厚めの唇がそれをくわえ込む。
柔らかな乳肉が与える心地よい圧力と、焼けつくような口の愛撫が巧みに責め立てる。
「あっ‥‥んっ‥‥はぁん‥‥ああ、固くて‥‥熱いのが‥‥胸で感じちまうよ‥‥はぁ‥‥ん」
(‥‥こいつ‥‥巧いな‥‥くっ)
「――っ! 出すぞっ‥‥!」
「んうっ!?」
 女の頭を押さえ込み、いきり立った逸物をしっかりとくわえ込ませ――
「んんっ!!」
 ドクッ! ドクッ、ドクッ、ドクドク‥‥
 口内に大量の精液をはき出す。そして激しい律動が収まりかけるころに、腰を使って喉奥を突く。
ダーシャの顔が歪み、唇から白濁した液があふれ出る。しばらくそのままの体勢でいたが、
完全に律動が終わるとようやくガルトは女の頭を押さえる力を弱めた。
「‥‥ごほっ‥‥。はぁ、はぁ‥‥んっ」
 息を荒くしながらも、大量に注ぎ込まれた体液を苦もなく飲み下してゆく。口角からこぼれ落ちた精液は、
指先がすくい取って乳房に塗りつけてゆく。てらてらとぬめる乳房がますます淫らな表情を見せる。
「あふっ‥‥。すごい量‥‥ふふ‥‥。それに‥‥まだ萎えないのかい?」
 女首領の目の前には、いまだ天を突いてそそり立つ肉の棒が突きつけられている。
目が陶然としているのは単なる色仕掛けの表情だけではないだろう。うっとりとした眼でそれに指を絡めると、
もう一度舌を這わせて精液の残りを舐めとってゆく。
そして再び口内にそれを導き――と、なにやら騒がしい気配がかすかに感じられた。
二人は一瞬それに気を取られ――行動はガルトが速かった。
「んぐっ!?」
 ダーシャの頭を掴むと同時に何の遠慮もなく思い切り腰へ突きこむ。肉の棍棒が喉を奥深くまで抉り
息を詰まらせた瞬間に腹を蹴り、腰を素早く引いて肉棒を一瞬で引き出すと、咳き込む女を
思いきり蹴り飛ばす。完全に後手に回った女はそのまま吹き飛び、財宝の山に無様に叩きつけられた。
「――がふっ‥‥あぐっ‥‥っ!」
 ダーシャがようやく武器を手に立ち上がったときには、既にガルトは剣を構え、完全に
臨戦態勢になっていた。入り口付近での物音は争いあう音になっており、ユラがそちらを
押さえているのは間違いない。
「‥‥げほっ‥‥イヤな男だね、しゃぶってやったのに‥‥」
「悪ぃ。まさかチンポが殺し合いで役に立つとは思わなかったけどな」
「‥‥なるほど、殺し合いをお望みかい。せっかく儲け話を持ちかけてやったのにねえ」
「どうせただの時間稼ぎだろうが。ま、援軍は相棒が押さえてくれてるから、
せっかくの誘惑も無意味だったな」
 そこまで言うともはや問答無用とばかりに斬りかかる。
「――ハアッ! オラァッ!!」
 気合と共に大剣が唸り、空気を切り裂く。だが女首領はそれを軽々と避ける。
「ふふ、あんたの剣は戦場の剣技だねぇ。――おっと。だけどこういう狭い部屋で、
身軽な相手とサシでやるには向いてないんじゃないかい? ――っ、ほらね。‥‥くくっ」
 意外なほどの身軽さで次々と身をかわす。手にした大振りのナイフでは防げないことが
分かっているのだろう、受けようとするそぶりは全く見せない。かわりに、積み上げられた財宝を
巧みに使いながら俊敏に動き回り、隙を見てそのナイフを振るう。認めたくはないが、
彼女の批評は当を得ていた。
「っ!」
 ガルトの頬に浅い傷がつく。その飛沫にまぶたが反応し、視界が狭まった瞬間。

 ザシュッ!
「ぐっ!」
 ガラァン――!
 右手をざっくりと切られ、ガルトは剣を取り落とした。
「ふふふ、剣を握れなきゃ困るだろう? 惜しかったね。お前の負けだよ、色男」
「‥‥」
「じっくり殺してやるよ‥‥私の部下達の仇だからね!」
 言うや否や、流れるような動きでガルトに傷を刻んでゆく。
無論ガルトもむざむざ斬られているわけではない。巧みに避けるが、それでもダーシャの動きは
それを難なく捉え、さらに皮膚と肉を切り裂いていく。
(速い‥‥避けるだけでは勝てない‥‥だが剣は握れない‥‥なら!)
 ガルトは動きを止める。それに呼応するかのように女は大きく跳び下がり、どす黒い笑みを浮かべた。
「ふふ、観念したかい? 死にな!」
 そう言い捨てるとニ、三度左右に大きく跳びつつ距離を詰め、その最後に一気に突っ込む。
そしてそれが狙いだった。動くものに襲いかかってくる敵は、素手の今は捉えがたい。
だが、制止物に向かう者は、最終的には必ず直線運動だ。その瞬間――
ヒュッ――ザグッ――ドボォッ!!
「‥‥あ゛‥‥が‥‥」
 ガルトの胸板にナイフが刺さり、そのまま体の中へ潜り込もうとした瞬間、
ダーシャの腹部を拳が撃ち抜いた。
「剣がないなら‥‥素手しかねぇだろ」
 彼女は意識の半ばを手放したと見え、男の厚い胸板に寄りかかるように倒れ込もうとする。
が、ガルトは腹にめり込ませた拳でそれを支え、左手でその顔を上げさせる。焦点もぼやけ、
不規則な荒い息にじっとりと脂汗をにじませて、口の端から垂れるどす黒い血が乳房を汚している。
「‥‥はぁっ‥‥はぁあっ‥‥」
「いい顔だ。誘ってる顔よりずっと色っぽいぜ、なんてな」
 めり込ませた拳に女の痙攣を感じた後、
 ――ずっ
 おもむろに腕を引くと、拳にはべったりと血がぬめる。ダーシャは寄りかかったまま、
ビクビクと細かく震えている。鍛え抜かれた腹筋の中央が大きくくぼみ、臍から血が湧れる。
腹筋を撃ち破った衝撃が臓器に深刻なダメージを与えているのだろう。おそらく、このまま放置しても
さほど長くは持つまい。だが、「もう瀕死だから」などと言って帰るほど、ガルトは悪党に優しい男ではない。
細い首を男の左手が捕らえる。
「さんざんやってくれたよな、あんた。さっきのは俺の右手の礼。じゃ、これはあんたに切り刻まれた礼だ」
 ズドォッ!!
「あがぁっ!!」
 もう一度、腹を右手が貫く。身体がくの字に折り曲がって跳ね上がり、口から鮮血が吹き出す。
「効いたか? じゃ、これが最後、本命だ。てめぇらに殺された連中の恨み、味わえ」
 首を掴んで壁に押しつけ、大きく右腕を引く。苦悶に喘いでいた女の目が見開く。
「――ま、待って、やめ‥‥!」
「死ね」
ドグシャァァアッ!!
「ガハァァアアアア゙ア゙ア゙ッ!!!」
 凄まじい絶叫と血飛沫。拳は胸の谷間に吸い込まれ、胸骨を粉砕し、心臓を叩き潰した。
そしてそのまま強くひねりを加える。グチリ、と嫌な音が響き、その臓器は原形を留めず壊れた。
ごぼごぼと濁った音を立て、血潮が口からあふれ出る。冷たい光を湛えていた眼は飛び出さんばかりに見開き、
黒目は完全に上を向く。しなやかな手足はビクン、ビクンと最後のダンスを踊り――ついに動かなくなった。
首を掴んでいた左手の力を緩めると、壁に真っ赤な跡を残して女の身体がずるずるとへたり込み、
そのまま床に崩れ落ちた。その胸のあたりから、床に紅い染みを広がらせながら。

「お疲れ様です、ガルトさん」
 興奮さめやらぬガルトに、緊張感があるのかないのか判然としない声が突然背後から掛けられた。
「‥‥お前、いつから見てた?」
「ガルトさんの右手が斬られたあたりでしょうか?」
「手伝えよ!」
「あはは。そうですね、危なくなったら助けるつもりでしたよ。必要なかったんだからいいじゃないですか。
‥‥増援というか、外回りから帰ってきた人たちは僕が片付けました。そこで死んでるのが首領さんでしょ?
じゃ、これで全部でしょうか」
「くそ。――ま、これで仕事は終わったな」

 こうして、町を脅かした盗賊団は一人残らず滅ぼされた。

* * * * *

「っててて‥‥ちっ、メシ食うのも一苦労だな‥‥」
 酒場。二人の男が祝杯を挙げている。一人はどうにも食べにくそうにしているが。
「利き手を傷つけられたあと、さらにその手でぶん殴ったりするからですよ」
 あまり気遣う風もなく、ユラはそう言い放つ。
「くっそ‥‥好きに言いやがって。だいたいよぉ、俺とお前じゃ殺った数も全然違うじゃねぇかよ!
なんでえらそうな顔してやがんだ!」
 ガルトが短気を起こすが、そんなことで表情が変わるユラではない。
「働きにかかわらず報酬は山分け、それが僕らのルールじゃなかったですか?
‥‥それと。言っておきますが、リザーナさんはガルトさんの手に負える腕じゃなかったですよ」
「何だと、てめぇ!」
 がたん、と立ち上がった大男を周りの町人たちがなだめすかす。二人はあやしげな流れ者だが、
とにもかくにも厄介な盗賊共を一掃してくれたのだ。その夜は住人達を巻き込んだ宴になった
。――翌朝しらふに戻った酒場の主人は、店の汚れように愕然としていたが。

* * * * *

 二十数年後。

 ――ギィン!
 長々と続いた剣戟の音がようやく終わる。長い曲刀を持った男が、ゆっくりと崩れ落ちた。

 気が付くと、あたりの風景が変わっていた。彼が気を失う前に見たのは町はずれの森だったはずだ。
だが、今いる場所は確かにそこによく似てはいるが、大地は赤茶け、木々は枯れ果てている。
生暖かい風は鉄錆の匂いを乗せて鼻を突く。
「――これは‥‥一体‥‥」
 男は不審そうに辺りを見る。ふと自分の手を見ると、少し違和感がある――声も、手も、
ずいぶん若々しい気がする。そう、彼がかつて剣技の絶頂を極めていたころのように。
(夢‥‥でしょうか? それにしては生々しいというか、
妙な違和感がありますけど‥‥ひょっとするとこれは‥‥)
「久しぶりね、ユラ」
 唐突に声が聞こえた。聞き覚えのある女の声。
「‥‥あなたは‥‥。やはりそうですか、納得しましたよ。
――それにしてもここであなたと会うというのは‥‥僕がそれほどあなたに心を奪われていた、
ということですか。‥‥我ながら、ちょっと意外ですね」
 振り向いた先には女がいた。かつて彼と灼けつくような一夜を過ごし、そして彼が屠ったはずの女。
美しい黒髪、獰猛な瞳、挑発的な唇。男の視線を誘ってやまない胸や腰つきも、あの夜と寸分も変わらない。
「ふふふ‥‥このあたしをたっぷり抱いたあげく殺しておいて――忘れられるとでも?
待ってたよ、あんたがここへ堕ちてくるのを。――修羅の地獄へようこそ。歓迎するよ‥‥」
 あの日と同じ妖艶で高慢な声がそう言い終えるやいなや、女は目にも留まらぬ速さで男の身体に斬りかかる。
刀身がユラの胴を深く斬り裂くのと、ユラの剣が女の胴を串刺しにするのは同時だった。
「‥‥ふふ‥‥腕を上げたじゃないですか、リザーナさん」
 自分の体を斬り裂いた女の美貌を左手で抱き寄せ、ユラは囁いた。答えは――口づけ。
互いに体を貫いたまま二人は血の味のキスと睦言を交わし、そしてそのまま身体を重ねて絡み合う。
あの日の夜のように。

 修羅。
 戦いと殺し合いを楽しんだ者達が、戦いの果てに堕ちるところ。死ぬこともできずに殺し合い、
それに倦み疲れ絶望し、それでも殺し合わざるを得ないという凄惨な地獄。その地獄に一組の男女がいた。
飽きることなく殺し合い、飽きることなく互いの身体を貪り合う。歪み、狂った愛情に塗りつぶされた男女が。

「好きよ、ユラ‥‥何度殺しても殺し足りないくらいね‥‥」


(終)
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