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作者:タイツ仮面作者さん、通称タイツの人
投稿日時:2006/09/15(金) 10:05:58
備考:くノ一もの。軽いノリの割りに「登場時点で死体」などエグい描写もしっかり。



「…とこれこれそういうわけで我々の手にこうして小判の山があるわけで…」
「大胆な手を使うのぉ。横領させたらそちの右に出るものは無いわ…」
二人の男がろうそくの火の元で囁きあっている。傍には風呂敷で包まれた小判の塊…
「そちも…悪よのぉ」「いやいやぁ、代官さまほどでは…」
グッフッフ~。下卑た笑いが二人の間でかわされる。絵に描いたような悪代官&越後屋コンビだ。
と、不意に障子が勢いよく開かれた。現れたのは…勘定奉行!
「貴様の悪事もこれまでだ!大人しく縛につけぃ!」
「な、なんだと!?」「ひ、ひえぇ!」
次々になだれ込んでくる岡っ引や御用聞きたち。
「御用だ!御用だ!」「御用だ!」「御用だぁ!」
"御用"の大合唱で代官は慌てていたが越後屋は冷や汗をかきながらも、取り乱してはいなかった。
闖入者どもの立てる騒音に紛れるようにこっそり手に持ったキセルで柱を3度叩いた。
それが"秘密の合図"だ。天井の板の一部が音も無く動く。
上方を目玉だけ動かして視認した越後屋は代官に囁いた。
『尾出忍軍の忍です…ここは逃げましょ…』
その言葉に代官は心の中で笑みを浮かべた。横領はバレたが捕まるのは免れるか?
じりじりと後ずさりながら時を待つ。
板が開ききって、ポカンと天井に暗闇の穴が開く。何人かの岡っ引が天井の変化に気付いた。
勘定奉行は気づいていない。雑魚どもが知ったところで忍を仕留められるものか!
やがて開いた空間から足先がヌッと出てきた。代官は多少焦らされた気分になったが耐えた。

そして―――上から忍の体が落ちてきた。

忍の身体はドスン!と畳の上に叩きつけられる。その場にいた皆が唖然として静まる。
そして沈黙が部屋を支配した。

呆然とする場内。沈黙を生んだ張本人の忍は部屋の中央で倒れたままピクリとも動かない。
代官も、忍を雇った越後屋自身も予想外の展開に思考が着いていかないでいる。
…最初に動いたには最も動揺の少なかった勘定奉行だ。
足先でうつ伏せの忍を蹴って身体を裏返す。
ゴロリと無抵抗に転がる忍―――女だ。短髪で後頭部では女と分からなかったが、
転がされて仰向けになったその身体の特徴はまさしく女のそれだった。代官は唾を飲む。
忍者らしい漆黒の衣装の胸の部分が膨らんでいる。少しはだけて鎖帷子が見えている。
だが注目すべきは左側の乳房…クナイが深々と刺さっていた。
代官は次に顔を見て、凍りついた。唖然とした表情で固まったそれは確かに死に顔であった。
「し、ししし、死んでるぅ?!」
誰が見ても死体だった。降ってきたとき、既に死んでいたのだ。
「貴殿らの悪あがきはお見通しだ!」
奉行が声高に宣言し、憎憎しげに天井を見上げた。
「もっとうまくやれんのか!たわけ!」
誰に向かってか?…代官はそう思ったがすぐに自分の馬鹿さ加減に気付いた。
奉行の叱咤に応じて忍が"二人"降りてきた。
一人は蹴落とされるかのごとく、一人はクモの如くするりと舞い降りた。
先に下りてきたのは目下に転がる物と同じ衣装の"ぽにぃてぃる"の忍。
恐らく仲間なのだろう…彼女は激しく臀部を打ったようだが、まだ生きている。
後から出たのが奉行の呼んだ忍らしい。紺色の忍装服を着た小柄な男だ。
「な、何奴!?」
聞かずにはいられない代官。男の代わりに女の忍――ーくの一が尻をさすりながら答える。
「え、炎魔忍軍の者みたいですぅ~」などと緊張感のない甘ったるい声を出す。
奉行は男を睨んでぶつぶつ文句を言っていたが相手が取り合っている様子は無い。
まっすぐにこちらを見据えている。その瞳に隙は無く恐怖すら感じさせる。

「な、何をやっとるんじゃあ~」
くの一以上に情けない声で越後屋が地団太を踏みながらぼやく。
くの一のほうも「すみませ~ん」とまるで責任感が無い。
「おい越後屋!他に忍はおら…「もはやこれまでだな!」
男が見た目によらず威勢のいい言葉を放つ。代官は「うぐ」と息を詰まらせた。
「他の二人の忍も天井裏で果てている。もう手玉は残っていないぞ」
その言葉を裏づけるかのように天井から血がポタリと滴ってきた。
生き残りのくの一の背中に入り、彼女は「ひゃあ!」と悲鳴を上げて飛びのいた。
そして飛びのいた先にいた御用聞きの胸に飛び込んじゃって…そのまま捕まった。
彼女はそのまま「あれ~?」などと腑抜けた表情で「御用だ!」合唱団の中に消えていった…
その様子を奉行が顔の手を当てて見送る。泣きたいのは代官の方である。
「まったく戦力にもならん!阿呆が!」
行き場を無くした代官が越後屋に八つ当たりする。越後屋が「ひぇえ~」としゃがみ込む。
「これまでか!かくなる上は若造を道連れにしてくれる!」
腰の刀を抜いて「えいや!」と躍り出る代官。咄嗟に反応した忍だったが、
代官も武士の端くれか、忍の一閃を見切り、かする程度で避けて奉行に斬りかかる!
が、奉行も読んでいた!即座に抜刀し代官の腰をざくりと斬る!
「がはっ!」と血を吐く代官の背に忍の追撃。悪事を働いた報いを受けた瞬間だった。
「残るはお前一人!覚悟しろ越後屋!」
「ひ、ひぃ!」
観念したかのごとく両手を握り締めゆっくりと前に突き出す越後屋。
奉行が後ろの男二人に越後屋の連行を促そうとする刹那、忍と越後屋の双方が奔った!
シュッと空を切る音が奉行の耳に届き、続け様に刀の擦れ合う音が弾け、二人の影が離れる。

「ちっ!しくじったか!」
先程までとは全く違う声音で越後屋が毒づいた。

「ぬっ!貴様、ただの越後屋ではないなっ!」
奉行の言葉でその場の空気が張り詰める。
忍も越後屋に向けてクナイを構えている。
「…ふっ」
越後屋が笑みを漏らす。おもむろに肩を掴んで衣服を脱ぎ放った。
バサッと閃く"越後屋こすちゅーむ"を「むん」と斬りさばいた忍と一行が目にしたのは、
それまでの中肉中背の風情とはかけ離れた"ぼでぃらいん"のくの一だった。
栗色の髪を後ろで結い上げて馬の尾のように垂らしている。
「この藩を腐敗させ内部を押さえる手筈が一瞬で水泡に帰したわ!」
キッとこちらを睨みながら力強く吐き捨てる。その声も親父声から女のそれに変わっている。
「尾出の手の者か!」
「如何にも…我が名は"うづき"。先の"あしも"や"かふか"とは一味もふた味も違うぞ」
「おのれぃ!」
憤慨した様子の奉行を忍が手で制す。「ここは拙者が」の意思表示だった。
うづきと名乗ったくの一が戦の姿勢をとる。
その"ぼでぃらいん"にぴったりと合っている忍装束は確かに先のくの一とは一線を画す姿だ。
胸の形や腰つきまでくっきりと浮き出ている姿は一見かなり危うげだが
衣服による干渉が極力抑えられた戦闘向けの衣装であることを忍は見抜いた。
―――雑魚ではなさそうだな。
内心そう思った瞬間には相手が飛んできていた。奉行は部下に「下がれ!」と檄を飛ばす。
この場は忍同士の忍らしからぬ戦場と化した。巻き込まれぬようにと後方に注意を促す。
うづきは×(バツ)の字を描くように刃を走らせる。受けるより避ける方向で忍も対処する。
さらに一閃。部屋を照らしていた明かりのロウソクが絶たれる。
後方の岡っ引のもつ複数の堤燈が二人の姿を照らし出す。
もっとも、二人とも明かりに頼りはしない。相手の気配、そして繰り出される刃の瞬きを読む。
術など使わず真っ向から勝負する忍。
しばらくして「埒が明かぬ」と呟き、うづきがクナイを投げつつ後ろへ飛びのいた。
忍は避けようとしたがクナイを凝視し即座に叩き落す。
奉行が遅れて気付いた。「―――煙り弾が付いている!」

ぼしゅううううう!
地面に刺さったクナイの柄から白煙が吹き上がる!
奉行たちは「おのれ!」と眼前を覆ったが、忍は躊躇わずに前方へ駆け出した。
見えぬ視界からキィン!キィン!と打ち合う音。
二人が斬り合っているのか!?…奉行はそう思ったが煙が晴れず、思うように動けずにいた。
そして数秒後に視界が開けた時―――部屋から双方の姿は消えていた。
「なっ、何処へ行った!」
驚いた奉行だったがすぐに脇から金属音が聴こえてきて、慌てて通りへ向かった。

「くっ!しつこいぞ!」
多少の焦りを見せるうづきと、無言で顔色一つ変えずに刃を交える忍。
打ち合う内に外に出てしまったのだ。
うづきは逃走を図れず、はたまた打ち勝つことも適わずに四苦八苦していた。
ならば―――"ある手"に思い立ったうづきはクナイを至近距離で放つ。
予想外の動きに防御で応じた忍に急接近して腕を掴む。グイと捻ってクナイを取り落とさせた。
「!?」
「ふふ…」
先程までの険しい表情から一転して妖艶な笑みを浮かべるうづき。
自ら忍の胸に飛び込み、胸が相手の胸板に押されて軽く潰れるほどにまで迫った。
あいての足に太腿を寄せ、片手を忍の股間に添える。
そして、唇を重ねた。忍は目を見開きはしたものの、戸惑いは感じられない。
「ん……っふ……」
口内に舌を絡ませて相手の股間に添えた手を前後させる。
やがて、忍の肉棒が硬さを持ち始めた。

これが彼女の"術"。忍を虜にせんがために淫らに蠢くくの一…。
忍の目が徐々に空ろになるのをうづきは確かに見た。

「ふてん丸…ッ!」
後方から奉行とその仲間達が駆けて来た。忍二人の姿を認めるや戸惑って足を止める。
"ふてん丸"というのがこの忍の名前らしい。
「んふふ…」
奉行を挑発するかのごとく、妖しげな笑みを浮かべるうづき。
ゆっくりと唇を離す。唾液が名残惜しげに短く糸を引いて、空間に溶けるように千切れた。
棒立ちになるふてん丸。力なく地に立つ姿はどこから見ても"傀儡"であった。
「くっ!くの一の術か!」奉行が刀を手に身構える。
「そう。もはやこの男は我が操り人形!……あしも!」
「はぁ~い」
呼び声に応えて"あしも"と呼ばれた――あの軽い雰囲気のくの一が岡っ引の群れから抜け出した。
「し、しまった!逃げ出したか!」
「この娘は間抜けで阿呆だが愚図ではない。侮ったな」
「うづき、ひどぉいですぅ~」
とても愚図じゃないとは思えない声に場の空気が砕けそうになる。
「さ、ふてん丸とやら。足止めは頼んだわよ」
そう言うとふてん丸の頬に両手を添えて再び口づけをするうづき。
が、その時、うづきが唇を離した瞬間に変化が起こった。
「――あっ」
うづきが、ビクリとした。ふてん丸の目に驚いたのだ。
先程のような呆けたものではなく、慄然とした意志が感じられる。
「まずい」と思ったときには遅かった。身体から急速に力が失われていく。
「う、うづき?」
あしもが異変に気付いたが最早その声に応えることは適わない。
「……」うづきは先程のふてん丸と全く同じようになった。
力無くその場に棒立ちになり、目はトロンとして虚ろになっている。
「―――敗れたり」ふてん丸はそう呟くと傀儡と化したうづきから離れた。
ふてん丸から離れてもうづきはその場に立ち尽くすだけだった。

「あわわ…うづき…」
あしもが取り乱す。うづきは完全に"あっち"に旅立っちゃってる。
一番頼りになるコが一番カッコ悪い姿になっちゃってどーすんのよー。
「残るはお前一人だな。大人しく、再び捕まるんだな」
「あひゃ!?」
びくーん。あしもはその場で固まった。自慢できることではないが近接戦はからっきし駄目だ。
術はあることはある…というかそれだけが唯一の取り得なのだが、はたしてどうしたものか!?
その場でふるふるとかぶりを振ってうづきと同じ"ぽにぃてぃる"の尻尾を左右に揺らす。
「神妙にしろォ!」
「は、はひぃっ!(汗)」
ようやく前に出ることが出来た奉行とその他大勢があしもたちに迫る。
もーやるっきゃないよー!ヤケクソになったあしもは凄い速さで足元に多量の爆弾を投げる!
「に、忍法・微塵~!」  どか~~~ん!!
ショボイ響きとともに閃光が辺りを包む!煙り玉と焼夷弾と爆弾だ!
ふてん丸ら三人はまともに巻き込まれ、その他大勢は悲鳴を上げて逃げ出した。
「わっぷ!自爆技か!?……ん?」
凄まじい爆炎と爆風の中で怯んだ奉行は脇を通り過ぎる影を無意識に引っ掴んだ!
「あひゃあ!?」
掴んだのはあしも!その場につんのめってビッタ~~ンとカエルのように引っくり返った。
「…ただのくらまし、か」ふてん丸が冷静に分析した。
「紛らわしいんじゃ阿呆!」奉行は捕まえたあしもをしっかり組み伏して縄で縛った。
「ご、ゴメンナサ~イ」あしもは縄で"スマキ"状態にされ、今度こそ敗れた。

一方、術を返されたうづきは爆風で飛ばされて地面に刺さっていた。
「はっ!あ、あたしとしたことが………カクッ」正気に戻ったのも束の間、あっさり気絶した。

「えー、うむ。これにて一段落だな」奉行が捕り物の終焉を告げた。

~…オチなし。しかも唐突に終わる。ぬるぽ ~
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